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 結束力の無くなったスマイレージが再び団結する唯一の方法はあやちょとかにょんがセクロスすること
 http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1348270999/



59:名無し募集中。。。:2012/09/23(日) 04:17:03.11 0
>>36の設定で


「憂佳だったらどうなの」
あたしの言葉にあやちょは黙りこくってしまった。
むしゃくしゃしてつい口を出た言葉に後悔した。
こんなこと言うんじゃなかった。言うべきじゃないのなんて、簡単にわかるのに。
いたたまれなくなって深く俯いたら、あたしの腕を掴むあやちょの手が離れていった。
こういうときに限って言い訳がひとつも思い浮かばない。涙が出そうになった。
離れていったあやちょの感触は、絶妙な温度で今度はそっとあたしの頬に触れた。



今日は里山ライフの企画で、朝からあやちょとふたり一日じゅう山中でのロケだった。
撮られるメンバーが少ないからといってスタッフさんも最低限の人数しかいなくて、
不安は的中しあたしたちは山奥ではぐれてしまった。
もう事務所にもいよいよ見捨てられてしまったあたし達に後ろ盾は無く、
いつかこんな取り返しのつかないことになるんじゃないかとは思ってた。
だから何とか見つけたぼろぼろの山小屋に避難したときにも、あたしはもう諦めきってた。
撮影での疲れもあって愚痴を言う気力も無かった。
無口なあたしを励ますようにあやちょは珍しくおしゃべりだったけど、
あたしはひとりで世界が終わったような気分だった。


60:名無し募集中。。。:2012/09/23(日) 04:18:33.14 0

夏が終わりすっかり涼しくなったこのごろ、山奥の気温は冬みたいにつめたい。
すき間だらけの古い木材でできた山小屋の空気も外とあまり変わらなくてとても寒い。
小屋の中にはそう古くない飲料のペットボトルが置かれていて、
頻度は読めないけど人が利用してる痕跡があることが一筋の希望。
だけどそれだけ。寒いし飲み物だけじゃお腹は空くし、携帯はもちろん使い物にならない。
もう何時間もただふたりでぼうっと座ってるだけ。
このままここで死ぬのかもしれないと思う。
隣を見るとあやちょは落ち着いた顔で遠くを見ていて、あたしの視線に気付くと眉を上げて笑った。
「静かだね」
「山奥だもん」
「花音ちゃんがだよ」
そりゃそうだよって悪態をつきそうになったけど堪える。
怖くないのって聞いてみたら、あやちょは怖いよぉって静かに答えた。
そりゃそうだよねと思った。落ち着いてるようで力無い返答に、あたしは眼の奥があつくなった。
「…このまま、何日も見つからなかったらどうしよう」
「その前にふたりで山を降りるんだよ」
「無理だよそんなの」
「やるしかないじゃん」
語気は弱くてもあやちょはそう言い切った。
やるしかない。確かに。こんなところでただ待ってるわけにはいかないよね。
だったら明日に備えてもう寝た方がいいのかな。
お腹が空きすぎてるけど眠れるかななんてあたしは急に現実的に考えていた。
それでも、山を降りられなかったらどうしよう。
そんなに登ってきた記憶は無いけど、道も無い山の中なんていくらでも迷えるし。
そうなったらいよいよあたしの人生終わるんだ。
まさかこんな若くして、こんな誰もいないところで死ぬことになるなんて、
あやちょとふたりで死ぬなんて。思いもしなかった。


61:名無し募集中。。。:2012/09/23(日) 04:23:12.75 0

「もしうちらが戻れなかったらさ」
「うん?」
「スマイレージどうなるのかな」
「あー…」
あやちょは少しだけ俯いて黙ると考え込んだ。
聞いてみたけどそんなことはあたしにもわからない。
結成したときだってどうなるかなんて何もわからなかったし、
思ってもないことばかり起こっては何とかやってきた。
あたし達がいなくなったら、今度は二期メンバーがどうにかしてくしかない。
4人だけじゃ正直とても頼りないけど、あたし達の色々を継ぐのは二期メンバーしかいないし。
「わかんないから戻るんだよ。絶対戻ろうよ」
少しの沈黙のあと、あやちょは勢いよく顔を上げて言った。
よくわからないけどやっぱりあやちょはあやちょだなと思う。
「…だから、それでも戻れなかったら、って、ことじゃん」
そうだね戻ろうねとは言えなくて、あたしは冗談みたいな軽口でごまかした。
ごまかせたと思ったのに、あやちょの手があたしの腕を掴んだ。
「お化け屋敷のときみたいに、逃げないでね」
一瞬何のことかわからなかったけど、そういえばそんなこともあったっけ。
真剣にあたしを見つめるあやちょの顔はやっぱり可愛いななんて思った。
あのときあたしは途中で逃げたけど、そういえば憂佳は入りもしなかったなとか思い出す。
あたしが逃げたことをあやちょは根に持ってたりするのかな。
チャレンジしただけ偉いと思ってほしい。なんて、
あやちょは最後までひとりで駆け抜けてたのに。


62:名無し募集中。。。:2012/09/23(日) 04:24:57.18 0

どうしてあたしだけが残ったんだろう。
紗季がいなくて淋しかった。淋しくて淋しくてしょうがなかった。
きっとあやちょも同じように、憂佳がいなくて淋しいのに。
あたしは頼りなくてあやちょに何もしてあげられなくて、
今あやちょの隣にいるのが、あたしじゃなくて憂佳だったら良かった。
「残ったのが花音でごめんね」
「何言ってるの?」
「花音が先に抜けてたら、紗季も憂佳も残ってたかもよ」
「花音ちゃん」
とても顔なんて合わせられないから、あやちょがどんな顔してるかあたしには見えないけど、
掴まれた腕にかかる力と声色からあやちょが怒ってるのは伝わった。
「花音じゃなければよかったと思うでしょ?」
「花音ちゃん!」
「だってそうじゃん。だって、だったら、憂佳だったらどうなの」
あたしの言葉にあやちょは黙りこくってしまった。
むしゃくしゃしてつい口を出た言葉に後悔した。
こんなこと言うんじゃなかった。言うべきじゃないのなんて、簡単にわかるのに。
いたたまれなくなって深く俯いたら、あたしの腕を掴むあやちょの手が離れていった。
こういうときに限って言い訳がひとつも思い浮かばない。涙が出そうになった。
離れていったあやちょの感触は、絶妙な温度で今度はそっとあたしの頬に触れた。


64:名無し募集中。。。:2012/09/23(日) 04:26:25.47 0

「わかんないよ。だっていま彩の前にいるの、花音ちゃんだもん」
山小屋のつめたい空気に包まれる中で、あやちょの温かい感触は、
とび抜けてはっきりとあたしの触覚に訴えた。
普段はそう意識しないその手の大きさもよくわかった。
視線を上げるとあやちょはものすごく強い眼差しであたしを見てる。
何となく泣きそうなんじゃないかと思った。
憂佳がいた頃は、4人じゃなくなったことに泣いた。あたしもあやちょも憂佳もたくさん泣いた。
だけどあやちょは、憂佳がいなくなってからは泣かなくなった。
悔しそうに悲しそうに顔を歪めることはあっても、あたしの前で泣くことは無かった。
あたしは頼りないんだと思ってた。
だけど、今あたしに向けられてる顔を見てると、
あやちょにはあたししかいないのかもしれないとか思う。
それならここでふたりで死ぬのも悪くないかもしれないなんて思う。
でもそんなこと言ったらいよいよあやちょは泣いちゃいそうだし、
あたしだってできれば死にたくないっていうか絶対死にたくない。生きる。
生きるためにまず目の前のあやちょを抱きしめてあげなきゃいけないと思う。
精一杯腕を伸ばして広い背中をつかまえた。
初めてのことでもないのに妙にどきどきする。
首元にあやちょの息がかかるのがくすぐったくて、
すき間を埋めようとぎゅっと抱きしめた。


67:名無し募集中。。。:2012/09/23(日) 04:41:08.18 0

何か言おうと思って、変なこと言ってごめんて謝りたかったけど、
謝るのも何か違う気がしてやっぱり何も言えなかった。
だらんと垂れていただけのあやちょの腕があたしを包んだ。
その細さとか長さとかやせて骨ばった感じとか、何か妙に愛しくて、キスしたいと思った。
もう子供じゃないからそんなことするのはおかしいかもしれないけど、
たぶん今ならあやちょもしてもいいと思ってる気がする。
猫背な背中を撫でると、首元にあったあやちょの顔が目の前にやってきた。
あたしは自然と目を閉じて、それから自然に唇が触れた。
頭の後ろのほうがぴりぴりと痺れた。
やわらかい感触はすぐに離れて、もう終わりかななんて残念に思った瞬間また触れた。
それはあつくて気持ち良くて、ふざけてするキスより格段に中毒性が高い。
離れるたびにまた触れてほしいと思うと、期待は裏切られず何度も唇が重なる。
触れ合う瞬間と目蓋を開ける瞬間がときどきずれて、
キスの途中で目が合うと恥ずかしくてもっと頭に血が昇った。
寒かったはずなのにそんな感覚はどっかにいってて、
確実に熱があがってるのが息のあつさでわかる。




  ※狼で書いたのはここまでです。続きは書くかも?




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